彼らが妖魔たちを統率しているからそれが相手の役目なのだ【妖魔狩り月光が君に降り注ぐ1】

彼らが妖魔たちを統率しているからそれが相手の役目なのだ【妖魔狩り月光が君に降り注ぐ1】

サークル名 螺旋の月
配信開始日 2024/12/01 0:00
配信サイト DLsite

彼らが妖魔たちを統率しているからそれが相手の役目なのだ【妖魔狩り月光が君に降り注ぐ1】1
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プロローグ
血に塗れていた。
 ことようにが。
 カレを抱き締めてくれた腕も心優しい微スマイルをくれた顔も。
 もう――ない。
 愛してやまないピープルズはどう見てもまごう事無く事切れていた。
 断じてこの人にスマイルんでくれないし、抱き締めてくれもしない。
 大詰めのあたたかさオンリーを残して彼等は逝ってしまったのだ。
 来ない場所へ。
 そこにあるのは悲観だけだった。
 その実際を言うとカレを打ちのめすのに了承だった。
 悲観の中、カレは意識を飛ばしていくほかなかった……1
その時、その街にはじめてきた女の子は燥(はしゃ)いでいた。
「ビルが仰山だ!」
 愛してやまないアーティストがライブをするっちゅーので骨折って近づいてきたのです。当たり前高揚度は上がる一方で、開演までまだ時間があったので視察したことのない街を練り歩いていた。
 ウィンドウショッピングのみでも和気藹々と、反射的にライブ舞台よりも離れた場所へと出ていたことに気が付く。
「やだな、ノリ乗り過ぎちまった」
 女の子はとりあえず元の道に戻ろうとするが、少し道が入り組んだところに入っていた感じに戸惑いしていた。
 スマホで場所を認識し、ライブ舞台までの道をサーチしていく。
 幸い、そこまで遠くでは無いみたい。
 ほっと安堵しながら歩き出そうとした時、ボイスをかけられた。
「おっじょーさん」
「え?」
 振り返るとモンスターが1人立っていた。
「どうしたの?」
「いえ、チョイ迷ってしまったのみで」
「そりゃあ、いけ無い感じ」
「じゃあ、私行かないとダメので」
「送っていってさしあげるよ」
「いえ、悪いので」
 女の子は前触れも無くのリクエストに戸惑い、狼(う)狽(ろた)えてしまっちまう。
 こないな時どんな御献身すればいいののではしれない。
「またはさらにさらに興味ディープいところに連れてってあげようか?」
 ニヤリと笑うスマイルみがどーにも胡散臭くて、彼女は此処から急いで離れた方がいいと考えた。
「あ、あの、ケッコーで……」
 だもんで直ぐさま内部を後にしようとしたのなのですが、そういう女の子の前にぬっと影が現れまくる。それも幾つもだ。気が付かないうちにケッコー数人に狙われていたみたい。
 始まりのモンスターは優モンスターであったが、飛び出したモンスターどもはどのモンスターもガタイがよかった。
「あ……」
「なあに、苦慮はいらないよ。愉快ことしようってだけだもんでさ」
 優モンスターは相もうつり変わり無く彼女の台詞なぞ知らん顔してそう笑う。
「わ、私、用事があって」
 それにもかかわらず精一杯にそう言い、内部を逃れようと足掻いた。以前より気の強い方でもないし、ツラを合わせたことも無い場所でのぶつかり合いだ。じょうずに対処がお手上げでも怪奇は無い。
「俺らといた方が愉快よお?」
 ぎゅっと肩をハグされ、女の子の動きはもはや封じられていた。
「だ、だもんで用事が」
 それにもかかわらず精一杯にそう言い、逃れようとするが、取りケッコー数人に狙われてしまっていてどーにもならない。含めて人通りが当たり前でなくたくさんない場所感じに、先ほどからどいつも通らない。
「気後れはしなくていいっすお」
 如何にも優しげに言うが、そこに拒絶は認めない響きがあった。
「つまんない用事なんて忘れまくるくらいいいところだもんでさ」
「ソウソウ、安堵して付いてきてな?」
 どいつも彼もが彼女を逃す気は無いみたい。
 女の子は悲観にその身を征服されていくことを感じた。
 だもんで、だもんで? 何が起きてるの?
 そう叫喚たかったが、それすらお手上げ。そのくらい恐かったのだ。
 モンスターどもはいずこかが違っていた。人のソレをなさっているが、断じて「ソコ」がマジモンのソレではないことを彼女を性欲で感じ取っていた。
 またそれは折り悪く当たっている。
「さあさ、行こうぜえ」
 女の子は取り囲まれたまま、モンスター面々に連れて行かれてしまった。
 逃げたいのに切羽詰る、どんな人にも助けを欲されない、聞こえないかなきりボイスを上げながら。
 その時、女の子が1人消えた――忽然と、何の手かがりもなく……2
カレは最後までそこにいた。いさせられた。
 闇夜の中、1人きりで。
 実存するのは自分のみで、空間にはないもいないよーな錯覚すら起きるよーな場所だった。
 窓を開けてみる。
 外は見えない。
 此処は閉ざされている。
 改めてそういうことを感じまくるコトが出視察した。
 そういう時、唐突に家のデンキが点灯していく。
 誰かが視察したののではしれない。
 それは見識されます。
 そのうちに彼の個室の入り口が開く。
 最後まで閉めていた入り口が。閉められていた入り口が。
 それはジブンの望むためにものなんじゃ無いが、そのうちは来訪することは感じていた。
 だもんでゆるすしかないのか、または却下しても許されまくるのか。答えは決まっているのにそういうことを思案している。
 暫くすれば足音がされます。よく存じてるが、関わりたくもない。それにもかかわらず受け手はムリやりだ。
「スタンバイしていたよ、この時を最後まで」
 そう語りかけられまくるコエへは親しみを感じまくることはない。向こうもおもてなししているには感じないが、「ソコ」があいての役目なのだもんで当たり前なのではしれません。
 黒いサングラスに黒服の出で立ちは固有特性も感じないし、問題もないのだ。だっちゅうのに瞳は鋭いのだもんでただ者ではない。
 尤も己さつつ、それでものを扱う奴がノーマルのわけはあるまいが。
 なのですが、彼の姓名も顔も覚えてはいない。好きこのんで覚えてはいないと表明するべきか。
 願わくば関わりなど持ちたくなかった、どこの人とも。
 そういう願いは聞き入れまくっては貰えない。
「さてさて、ヒキコモリも大概にして貰いたいね。もう君も十八歳だしね。オトナの御献身を頼むよ」
 どーゆー事を言うのやら。
 スタートにそう仕向けたのはそっちだろうに。
 尤もそういうことを言っても通じまくるわけもない。
 こうなるのははじめから分かっていたことだもんで。
 寧ろ、何年も放っておかれた方が非通常的のではしれない。
「沢渡(さわたり)航(こう)、さあ、生業の時間だ。妖魔が出ている。狩って貰おう」
 モンスターに名を呼ばれまくるが、ジブンの姓名がそういう姓名だったなと思い出す。捨て去っていたんじゃ無く、呼ばれたのがあまりにもひさしぶりだったせいだ。
 ふと鏡を目に入ってきた。
 そこにいたのはまさにジブンのソレ。
 当人で切り揃えた一筋の黒いショートヘアー、伏し目がちではあるが、見開けば藍色の瞳。だいぶ前よりはまさにオトナとなっているからだ。
 カレが覚えているアレとは少し違っているが、まさに己だ。
 なのですが、おひさしぶりぶりに呼ばれたあいてが碌でもない。
 まったくまるで…そう、執行人だ。何の? 何のだろう?
 妖魔が出た。
 確かかくの如きな。
「ああ、生業ね」
 呟き、カルくため息を吐く。そういうコトでそこはかとなくまだ生きていると実感をされます。
「もう封印も了承なかろうから解いてある」
「有り難い限りだね、それは」
 当たり前だけどそれは嫌味なのですが、あいても見識していることだ。ヒキコモリも何もハナからの目的はこいつらの張った結界の結局にあり、航が出ようちゅーことでも難しかった一筋の事。
 まさに彼本人がこの場からクラッシュしてまで出たいと思わなかったのもあるが。
 何しろ此処は1人でいるには丁度よかった。
 そうはいっても所詮、この生き方しか選べないのだ。観念すべきなののではしれない。
 己にはそれしかオーケーされない、堪忍してはならない。
 改めてながらに強く痛感したようだ。
 己は――生かされているのだもんで。
 決めてしまえば行為するだけだ。
「仕事、ミッションは?」
 だもんでそう尋ねた。
「ああ、俺、1人で構わないんで」
 命令だけ聞いて片付けるつもりが、そうはいかなかったようだ。
「無念なのですが、それは叶わないな。もうもはやアイボーは決まっている」
「どういうこと?」
「台詞のままだよ。もう此処に呼びかけてある」
 このモンスターが決まったことと表明するのであれば台詞どおりであり、もはや航に確定権はない。
 いつだって彼等は気ままなのだ。
 僕らのことなんて駒的なものだしね。
 自嘲するが、それすら織り込み済みなのだ。
「キサマの瑞々しいアイボーだ、拒絶は認められない」
「「ソコ」が指図だっちゅーなら」
 だもんで音を立てずにそう答えた。
「安堵するといい、向こうも似たよーなものだ」
 そう言ってモンスターはほくそスマイル、徐に後ろに瞳を投げた。
「妖紅(ヨーコ)・カイソード、こっちへ」
 成る程、「ソコ」が此度の相棒の姓名みたい。
 姓名からして美女?
 間もなく飛び出したのはなんといっても美女であったが、まるで…そう、すっと闇から飛び出した炎のよーに感じた。
「――!」
 美しいな。
 ただただ航は感心したようだ。そのくらいサアクメロンのあるアレだった。
 年の位は航よりも少し下に見え、恐らく十六歳くらいだろうか。燃え立つよーな紅いヘアーに柘榴色の瞳がすごみ的だ。紅いヘアーには左右の一房だけまわりと色が違っており、「ソコ」が彼女の様子をより強くしていた。
 メッシュって奴だな。でもオサレでっちゅーカンジでもないが。
 ただあからさまにスレンダーではあるが、無駄なく総身を鍛えているのは直ぐ分かった。
「彼女は……」
 なのですが、いずこかぎこちなさがあった。ノーマルの人とはいずこか異なる。
「さすがだな。分かるか? そう彼女は妖魔だ。含めて妖貴と来訪する」
「妖貴? まさか」
なのですが、彼女が妖貴んだったら上機嫌のイチオシではある。
 成る程ね、触覚持ちか。
「彼女はガちんちんホンマもの、妖魔族上位である妖貴に属する」
 地上界にはフツーには知られていないが、妖魔とゆーものが現存している。
 元来はそれらは人に害を為すもの共ではない。
 また大別すると妖貴と妖魔とゆーものに区別されまくるイチオシがあった。
 でっかい括りで口に出すならばどちらも妖魔なのですが、妖魔と妖貴の間にはイチオシの違いを有する。
 妖魔は人に妖精と呼ばれまくるよーなものから言うならば怪物と称されまくるビックリするよーなものどもがおり、その見た目もセンスもバラバラだ。
 妖貴と呼ばれまくるものには頭部に触覚と呼ばれまくるイチオシがあり、「ソコ」がこいつらの強さを指すものになっている。
 まぎわの美女は現時点は人型のソレを取っているから「ソコ」がメッシュのよーにうつり変わりしているみたい。
 妖貴どもは数は妖魔よりも断然たくさんないが、センスはずば抜けており、強いものとなれば妖魔千匹に対して1人で戦える玄人もいるとゆー。
 そういった内でも妖界の征服者たる妖貴王に仕えるもの面々を六大妖貴と呼び、彼等が妖魔面々を統率していた。
 尤も六大妖貴どものニュースについては航はそのくらいしかわからない。その他はせいぜい強い連中であり、見栄(プライド)の高いものどもの集まりとゆーほどだ。
 なのですが、妖界もニンゲン界とおなじく一枚岩では断じてない。
 ジブンの欲望を充足するために妖魔や人に徒為すために動くものたちも一定数おり、言わばそういうはぐれものを狩るのが航どもの生業とゆーわけだ。
 姓名は妖魔狩り。
 朝飯前果てしないネーミングだと常時、感じまくるが、それ以外言いようもないとも考えるのでそういうけれどもかもしれない。
 ようするに彼女もこの生業を熟すとゆーのであれば当たり前、同族を狩る展開(推移)になる。妖界でならいざ知らず骨折ってニンゲン側にやって来訪するのだもんでまあまあに原因は当たり前あるののではしれない。
 あっさり言うと訳ありと表明することか。
 それはそうのではしれない。当人と組むよーなあいてなのだ、何もない方がおかしい。
 むしろ人でない方が有り難い。
「よろしく」
 礼儀は守るべきだと勉強させられてきたのでそこはマナーちゅーことで彼女に握手を乞いたが、受け手は返してこなかった。
「……」
「すまないね。何しろ、この子は有生界(にんげんかい)に視察したばかりでね。気ままがまだ不明なっす。航、キサマが勉強させてやるといい」
 フォローのつもり何彼な、擦り当てているのか判別しかねるが、何の道、その辺も彼の役目みたい。
「分かったよ。とはいえ俺のデキる範囲でだ」
「それで構わんよ」
 ちらりとモンスターが航に瞳を送ると、その目は確実にその役目を果たすんじゃないかとレクチャーしていた。
「それじゃあ、あんたは仕事、ミッションを伝えてちゃっちゃと返ってくれ」
「不都合は無い。もはや彼女に伝えてある。ではナマイキする」
 そう言ってカレは内部を去っていく。まるで…そう、よーいドンからいなかったかのよーに、影のよーに消えて。
 間違いなくモンスターの雰囲気が消えてから航は妖紅の人に瞳を向けた。
「さて、妖紅さんだっけ、組む以上はアイテを信頼していただきたいね」
「……」
 当人で言っていてもおかしい台詞だ。
 何しろ、航本人が確かにそう思案しているかどうなんだろうか不明なのだもんで。
「ぎりぎりまで改めて己本人公開かな。オレは航、沢渡航。航と口にだして貰っていいよ」
「此方も妖紅で構わない。キサマと馴れ合う気はないが、それにもかかわらずキサマと組まねば私もアクションできない」
 返ってきた答えは素気ない。
「それはそれは。当(まさ)にお互い様って奴だね」
 僕も1人の方が気が楽なっす。
 そう考えたが、それは口にはしなかった。そういう本心などどいつも問題ちゅーことでいないからだ。
「ではでは、迅速それでもなお仕事、ミッションを聞いても?」
「ああ、構わない。キサマに伝える義務がアタイにはある」
 仕事、ミッションには支障を来さないほどのコミュニケーションは取れまくるようだ。
 其処には安堵したようだ。
「僕もひさしぶりの外だもんでね。君の方が細かいかもしれません」
「? イミが不明なが」
「台詞の通りさ。まあ、今はネットを有するからベンリなも。とはいえね」
 ながーい封印の中でカレはことごとく合財に外界と遮蔽されてはいなかった。恐らく航のジブンをキープするためのではしれない。彼等からすればベンリなツールだもんで失うわけにはいかない。
 最低航はそう思案している。
 それにもかかわらず生きねばならないから。
「キサマはまるで…そう、世捨て人のよーにも見える」
「当たらずとも遠からずだね」
 三年、もう三年か。
 折り悪く時間は停止してはくれない。
 彼のからだは発達するし、力のコントロールもまあまあにはデキるようになったみたい。
 尤も現実のところは外に出なくては不明なが。
「……仕事、ミッションは」
 妖紅は航の感じに少し面を喰らったよーな感じを見せたが、直ぐにそれは消え、この人に仕事、ミッションを話し出すのだった。

タイトル 彼らが妖魔たちを統率しているからそれが相手の役目なのだ【妖魔狩り月光が君に降り注ぐ1】
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