その日の17時から翌々日の朝7時までの約38時間――【鉛の棍棒】

オノレはあの子を見殺しにした
その時の17時から翌々日の朝7時までの約38時間。
あの子がおうちから連れ去られ、山中にある廃医院の真っ暗な地階のスペースで性的に嬲られ続け、底知れぬうずきに狂気し死んだあともなおオモチャにされ、豚のみたいに生皮を破られ指頭が紅く染め上がったしただれた状態で海に浮かんでいるソレを発掘されまくるまでの約38時間――
オノレはこれはもうどーゆー事をなさっていて?
ストリートで忽然ちゅーことで殴りかかってきたサワガミは、ヒジリを殺し屋に育てようちゅーことでいた。
この人に焚き付けられまくるがままに、ヒジリは社会から疎外された弱者を黙々に殺しはじめる。
彼等のシェア引き金は、過ぎし日1人のお嬢さんを惨殺した、ぶっ通し殺人鬼のもとまでたどり着く事。
仕返し
そうサワガミは囁いた。
オノレからなにもかもを奪ったオヤジの鎖骨をへし折れ。
オノレをでっかく損なったオヤジのハナを削ぎ落とせ。
オノレを深々傷つけたオヤジの心臓を握り潰せ。
オイラはオノレの死神だ。オノレの地獄の門を開けてやろう
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