淫魔の女王vs退魔の剣士

学院の学ばせ子を手にかける淫魔にそういうのを狩る退魔の剣士が挑んで型どおりの目に遭う、珍しくないオハナシ。
文字数は約12,000文字。
「ハニーだな。夜毎、学院のオンナ学ばせ子をその手にかけていたのは」
　凛とした女のコエが、夜の闇に伝わる。
　年のくらいは二十にもなるまい。
　瑞々しく凛々しい見た目、エレガントななげえブラッックヘアーを束ね、現在のオンナ学ばせ子の衣装にはおよそ不似合いな、年代がかった刀を手に掴んでいる。
「聞くまでも無かろう?」
　対峙する辛口な女は、くすくすと笑った。
「このよーなものをひっかかえておってはのう」
　その手には、蕩け切ったスマイルをはだけ、ぐたーっと弛緩した半脱衣のむすめっこをひっかかえてる。
「汗水垂らしてこのむすめっこに、現世のものじゃなくて法悦を味わわせてやろうちゅーことでおったと延べるのに。あーあ、無粋なマネをするものよ」
　そう言って、淫魔は半脱衣のむすめっこの喉になまめかしい真紅の味覚器官をつまませた。
「あ、あぁ……」
　むすめっこは、びくんっとパーフェクトボディをクネらせ、せつなく喘いだ。
「この小むすめっこ、十年来も想っておる幼馴染みのラバーがおるなどと申しておったが。妾ががしかし半刻も愛でてやりますばかりで、このとおりよ」
　当人に向けられた殺気を知らん顔して、淫魔がくっくっと、おかしげに笑った。
「さて、どうする?正義漢ぶっておるところをご照覧すると、そなた、まだ女を知らぬであろう?」
「ザンネンながらですが、そんな下世話なホビーは無い」
　女剣士は刀を構えた。
　月光を受けて、刀身がキラキラ光る。
「ならば、せめてそなたには、究極の絶品を与えてやろうぞ」
　淫魔がにやりと笑う。
　女剣士はその上ものも言わず、一足飛びに淫魔に向けて斬りかかった。
　鋭い金属音。
　淫魔がひっかかえていたむすめっこのパーフェクトボディが、どさりと地上に投げ出されちゃう。
「ほう……ケッコーやりおる」
　艶然と笑い顔む淫魔の首筋のあたりで、刀がぴたりと停止していた。
「妾のカミを、六本も斬るとはのう」
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