【官能短編小説】瀬井隆初期傑作集ラブ・ファンタジー編3:「ウィンターソングが響く街」「深夜、ワゴンから見る星は」

いやらしい女性なで、少ーし切ないラブ展開の短編小説を二本お送りします。
●街が華やかに彩られはじめた十一月、オイラはふと滴りてくるＭＵＳＩＣに足を止めた。ウィンターソングを伸びやかに歌い上げるヤング少レディアーティスト。ポスターに写ったそのツラは、ちょうど昨年、オレが弄んだエンコーお嬢さんに間違いなかった……。売り出し中の周知アーティストが、昔買った支援交わりお嬢さんだとカクシンしたオイラは、この優位な肩書きをどんなふうに駆使しよかと策謀してしまう。具体的にツラを見せて揺さぶりをかけようと、インストアLIVEに向かったオイラは、そこで彼女の歌ボイスに心を震わされて……。
　理想の方へ進むお嬢さんに対する、疲弊した年寄りオトコの心情を描く展開です。ムチャな官能シーンがあります。「ウィンターソングがセンセーションする街」
●キャッシングに奔走あれ、夜更けのキャバクラでレディスタッフを送迎するバイトをはじめてしまった俺。秀麗で着飾ってはいるが、身体ソウルともに疲弊して荒んだキャバ嬢たち。ひとたびクルマの中でコトに及んだのさりとて、受け手のはしたなさとエゴイスティックさに、虚ろさを研究しただけだった。それでも本業である日中の仕事先では、エンジェルの笑ツラを携えるレディ職員と会える。ピュアな彼女の笑顔みは、レディに幻滅しかかっていたオレの心をやわらかに救ってくれた。ある日、ルーキーのキャバ嬢がワゴンに乗り込んでくる。そのツラを見てオイラは凍りついた。彼女はびっくり、エンジェルの同輩なのだ……。日中はエンジェルのよーな同輩の、夜のツラを研究してしもうた俺。口下品な取沙汰。金のばかりにオトコと寝るコト。彼女のみは異なると感じていた生き血が通った体のレディのアレを突きつけられ、身を焦がすよーな思いをしてしまう。いくらもしないうちにじわじわと心を通わせるようになった2人は、前途にワゴンの中で喰らい合う。それでもバオルガするに乗った連中にレイプされそうになり、必死のエスケープがスタートする。彼女を逃がしたオレがフィニッシュに眺めたものは……。
　レディの実態に触れ、理想と実情のズレに心配するヒーローを描く展開。ノーマルな官能シーンがあります。「夜更け、ワゴンから見る星は」
官能作家・瀬井隆がお目見え前に別名義で書いていたアダルトアダルトビデオを、再まとめして電子書籍オケツーズ化しまされはぐる。この回はラブ・空想編の3。少ーし切ない、「泣けるエロ」をお楽しみください。
文字数:約51,000字(長編小説の約1/2の文量)
表紙絵に「佐野俊英が、キミの専門原画マンになる」を利用してしまってます。
(S/N:GJ0312668)